国立研究開発法人「新エネルギー・産業技術総合開発機構」(NEDO)の助成金を巡る詐欺事件で、東京地検特捜部は25日、スーパーコンピューター開発会社社長、斉藤元章容疑者(49)ら2人を詐欺罪で起訴する見通しだ。斉藤容疑者は同社名義でNEDOから計5件の助成金を得ており、特捜部は、ほかにも不正があったとみて捜査を続ける。 特捜部によると、斉藤容疑者は経営する「PEZY Computing」の部下だった鈴木大介容疑者(47)と共謀し、2014年2~3月、NEDOのスパコン開発に関する助成金を受けるため、精算に必要な事業費の価格を水増しして請求し、約4億3千万円をだまし取ったとされる。 関係者によると、斉藤容疑者は容疑を認め、「助成金は別の開発事業に使った」と説明しているという。斉藤容疑者はほぼ独断で助成金の使途を決めていたとみられる。 斉藤容疑者はPEZY社のほかにもグループ会社の経営に携わり、