最近、いろんな裁判例を眺めても、なかなかこのブログで取り上げよう、という意欲がわかず、棚上げ状態にすることが多かったのだが、久しぶりにエキサイトさせてくれるような判決が登場したので、ここは迷わず書くことにする。 昨日午後、第一報があちこちのニュースで配信され、今朝の朝刊で比較的大きめに取り上げられていた、「自炊代行」訴訟。 「顧客からの依頼で本や雑誌の内容をスキャナーで読み取り、電子データ化する「自炊代行」の適否が争われた訴訟の判決で、東京地裁(大須賀滋裁判長)は30日、「著作権法で認められた私的複製には当たらない」との判断を示した。その上で、東京都内の代行業者2社による著作権(複製権)侵害を認め、複製の差し止めと計140万円の損害賠償を命じた。」(日本経済新聞2013年10月1日付け朝刊・第42面) この件で、著作権者側が地裁に訴訟を提起した2年前、自分はある種の期待を込めたエントリーを