……そして意地悪をしているわけでもない。寡占市場のリーダーとしてやるべきことをやっているだけ、だから恐いのだという話。 米アマゾンと大手出版社のアシェット(Hachette Book Group)のあいだで本の仕入れ値をめぐって交渉が難航、今月に入ってからアマゾンは、アシェットの本をトップページのキャンペーンから外したり、類似書の推薦欄に他社の本を表示したり、買おうとすると「入荷は3〜5週間先」という表示になったり、これから出る新刊本が予約できなくなったり……という措置に出た。どう見ても露骨なイジメに見えるわな。 とりあえず「七掛け」(もちろん出版社によって率は異なるが)で取次に好きなだけ本を卸せる日本と違って、アメリカではどこの出版社もこうやって書店や量販店を相手に、定期的に卸値のディスカウント率(日本で言う「掛け値」)を決めるのだが、アマゾンが出現する前はもう少しのんびりしていた。5年