大人の遊びを知り尽くした伝説の編集者・島地勝彦が、ゲストとともに“男の遊び”について語り合う「遊戯三昧」。第13回目となる今回は、編集工学研究所所長・松岡正剛さんをお迎えし、活字フェチ同士による偏愛的読書談義を繰り広げる――。 【前編】はこちらをご覧ください。 音読、可視化という新しい本の可能性 松岡 音としての言葉を見直すのと同時に、本を可視化できないかとも考えています。 島地 本を撮影するのって難しいんですよね。 松岡 そうなんです。誰に撮ってもらったらいいか考え、親交のあった写真家の十文字美信にお願いしたんですが、これは素晴らしかった。本からイメージを膨らませて、こっちが驚くくらい時間をかけて撮影をしてくれて、今まで見たことのない作品になりました。 島地 もしかして『千夜千冊』の巻頭のグラビアに掲載されているやつですか? 松岡 そうです、そうです。三島由紀夫の小説を取り上げたときは、