増える空き家 管理体制が崩れスラム化問題に2013年05月09日07時00分 アベノミクスで盛り上がる不動産市場。マンション発売戸数は前年を上回るペースで、消費者は買い時とばかりに殺到する。だがその裏で日本列島を覆い尽くす勢いで増えているのが、「危険な空き家」だ。空き家といえば一戸建てのイメージが強いが、日本全国に広がる756万戸の空き家のうち462万戸、実に6割強がマンションを中心とする共同住宅なのだ。 前橋市内の中心街に、築35年の居住者ゼロのマンションがある。6階建てで、壁には朽ちたパチンコのネオン看板が残されており、1階のガラス扉の前には古タイヤが転がっている。近くの不動産会社の社長によると、ある男性が1、2階をパチンコ屋、4階以上を分譲マンションとして建てたが、すぐにトラブルが持ち上がったという。 「『品がない』というマンション購入者たちの反対を押し切って、その男が壁にパチンコ