大西 孝弘 日経ビジネス記者 1976年横浜市生まれ。「日経エコロジー」「日経ビジネス」で自動車など製造業、ゴミ、資源、エネルギー関連を取材。2011年から日本経済新聞証券部で化学と通信業界を担当。2016年10月から現職。2018年4月よりロンドン支局長。 この著者の記事を見る

「ネット炎上」という言葉が定着したのが2005年。2015年で「炎上」10周年を迎えたことになる。2005年はどんな年だったか。 2月にライブドアがニッポン放送買収に動き、4月に個人情報保護法が施行。プロ野球では楽天ゴールデンイーグルスがパ・リーグの一員となった。郵政解散で小泉純一郎首相率いる自民党が圧勝した8月には、アップルの音楽配信サービス「iTunes Music Store」が国内でサービスを開始、前年2月に招待制で始まったSNS「mixi」がこの8月にユーザー数100万人突破、同年12月に200万人突破と破竹の勢いで成長を見せていた。 現存する国内企業ブログで恐らく最古参と思われるリコー「GRブログ」の開設が8月31日。ティム・オライリー氏が「Web2.0」の概念を提唱したのもこの年だ。そして12月、秋葉原の劇場でAKB48がひっそりと初公演を行った。 事件も起きた。 きんもーっ
「徹マン」という用語があるように、麻雀といえば夜を徹してプレーすることが定番となっています。「学生時代に、よくやったなあ」と懐かしい思いを抱く方もいらっしゃるのではないでしょうか。 ところで、その麻雀の「場」を提供することを生業にする雀荘では、深夜営業が禁じられている事を皆さんはご存じでしょうか? 日付が変わろうとする頃、店員が窓に厚いカーテンを引く光景を見たことがある方もいるかもしれません。これは外に明かりがもれないようにするためです。雀荘を規制する風営法は、原則的に午前0時以降の営業を禁止しているのです。 <引用> (営業時間の制限) 第十三条 風俗営業者は、午前零時(都道府県が習俗的行事その他の特別な事情のある日として条例で定める日にあつては当該事情のある地域として当該条例で定める地域内は午前零時以後において当該条例で定める時、当該条例で定める日以外の日にあつては午前一時まで風俗営業
米国の有名シンクタンクが4月、「米保守派の本音」と呼べるほど強硬な対中政策に関する報告書を発表した。 まず核心と言える部分を抜粋するので、お読みいただきたい。「中国はアジア地域で米国の力を試そうとしている。米国は、そうした抵抗勢力と戦わなくてはいけない。そして彼らを打ち負かすための戦略を練り上げなくてはいけない」。 打ち負かす(defeat)を口語訳すれば「やっつける」となる。このような表現が全70ページの中で7回も使われている。米国と同盟関係にある日本に対して使うことはない。つまり、中国と既存の協調路線を模索する一方で、最終的には「やっつけるしかない」という考え方を表している。 この報告書のタイトルは『中国に対する国家戦略の変更』。発表したのは外交問題評議会(CFR)というシンクタンクだ。CFRは1921年にニューヨークに設立された非営利団体で、主に米国の外交政策について提言している。
私は、大の「地方都市」好きです。気がつけば、地図を片手にこれまで47都道府県300以上の地方都市を訪問していました。私のライフワークでもある、「空想地図(実在しない都市の地図)」の制作の参考にもしていますが、最大の目的は、地方都市の日常に浸ること、です。 なので、地方都市に行く時には新幹線や特急を使いません。飛行機でワープすることはありますが、基本的には普通列車(いわゆる鈍行、各停)か路線バスで向かいます。遠出する際の非日常の乗り物ではなく、ほとんど地元民しか使わない交通手段に乗ってこそ、地元に浸ることができるからです。 気分だけではありません。本数が多いところや、途中乗客が増えるところは、日常的に人の移動が多いことが読み取れます。都市のサイズ感や、その街のコアがどこにあるのか。そういう手応えが、自分の実感として伝わってくるのです。 地方都市の地図をチェックし、ルートを確認した私が地元の乗
大阪は日本第2の都市であり、西日本の首都ともいわれる存在だ。ところがこの40年ほどの間に衰退し、生活保護受給率でも犯罪発生率でも全国ワーストワンに堕ちた。市役所も府庁も事実上財政破たんし、全国のお荷物と化してしまった。 大阪の衰退の原因は、産業構造の転換の遅れや新幹線によるストロー現象などいろいろある。しかし90年代に府と市が無駄な二重投資を繰り返したこと、府と市が対立し、協力して事業を行わないこと(松井・橋下体制でようやく是正)、そして市役所に自ら改革する能力がないこと(後述する)が大きい。 「政令指定都市業界」の解体が始まる 都構想が目指す大阪市役所の分割と民営化、そして大阪都への再編は、大阪のローカルな事件にとどまらない。「国鉄」、「郵政」に次いで全国に20もある「政令指定都市」という巨大で非効率な公共事業体が“分割民営化”される大改革の始まりを意味する。 国鉄も郵政も戦後しばらくは
(前回から読む) これまで、新聞各社の元日の紙面についてお話ししてきましたが、今回のテーマは、各社が悩んでいることです。 新聞各社が悩んでいること、それは、紙の新聞がどんどんどんどんと減る中で、新たな利益を得られる構造をどうつくるかです。紙から電子版に移っていけばいいのですが、有料で電子版を提供しても、現状では、なかなかお金が得られません。 読者にとってネットの新聞は「タダ見」で十分? 池上 彰 (いけがみ・あきら)さん ジャーナリスト。1950年生まれ。慶応義塾大学経済学部卒業後、NHK入局。社会部記者として経験を積んだ後、報道局記者主幹に。94年4月から11年間「週刊こどもニュース」のお父さん役として、様々なニュースを解説して人気に。2005年3月NHKを退局、フリージャーナリストとして、テレビ、新聞、雑誌、書籍など幅広いメディアで活躍中。2012年4月より、東京工業大学大リベラルアー
僕が同人誌即売会「コミックマーケット」(コミケット、コミケ)に、評論系の同人誌を販売するためサークル参加するようになってかれこれ7年以上が経つ。残念ながら昨年末は私的な事情から欠席せざるをえなかったが、あいかわらずの盛況だったと聞いた。 いまさらいうまでもなく、東京ビッグサイトを丸々借り切って年2回(夏・冬)開催されるコミケは、数あるマンガやアニメの関連イベントでも日本一、いや、世界一の規模を誇る。一昨年末の「コミックマーケット73」では3日間の会期中、のべ50万人が参加し、3万5000のサークルが出展したという。 それにしても、まがりなりにもプロのライターである自分が、なぜ同人誌をつくってまでコミケに参加しているのかといえば、そこがさまざまな人と出会える場だからだ。現にサークルのブースにいると、編集者・ライターをはじめブログにコメントをくれた人、しばらく音信不通だった知人など、思いのほか
日本企業が真の復活を果たすには、モノづくりの技術力だけでなく、顧客を魅了し、市場競争力を高める「戦略的なブランドづくり」が欠かせない。しかし、多くの日本企業にとってブランドとはつかみどころがなく、馴染みも薄い。「ブランド力を上げよ」と言われても、何をどうして良いか分からない、というのが本音ではないだろうか。そこで、ブランド育成に優れた企業に注目、著者の現場訪問とインタビューを通じ、ブランド力の真髄を探る。 連載5つ目のブランドは、日本一有名なミュージカル集団といっても過言ではない「劇団四季」だ。「一度も四季の演目は観たことがない」という完全なミュージカル初心者の著者2人、ブランドコンサルタントの山口義宏氏と「デジタルメディア活動家」、LINE執行役員の田端信太郎氏が、同劇団看板演目の1つ「ライオンキング」を鑑賞。ゆるく、勝手に、をモットーに戦略考察を実施した後、劇団四季の経営幹部と対談する
これまで一貫して、人と機械が各々得意な能力を組み合わせて豊かな生産、生活が実現するという楽観論を展開してまいりました。膨大なデータに基づくランキング、判断や、超高速に力ずくですべての可能性を計算できる能力では、機械はほぼヒトを凌駕してしまうことでしょう。しかし、前回記事で触れたフレーム問題や、将棋で王手をかけられたら回避すべしといった基本原理の理解不足の類により、人がまだまだ優位な点が向こう数十年は残ると思います。 将来、量子コンピュータなどの仕組み(アーキテクチャ)が飛躍的に進化するまでは、人間が未知の事態等に世界知識・教養を駆使して対応し、「適当に」計算を打ち切って妥当な判断を下す能力によって、高速に大量のデータ、パターンと照合するという力技では解決でき難い問題を解く役割が続く、ということであります。 最適化の計算や、チェスや将棋の如き知的、論理的判断、シミュレーションのような課題です
池上 彰 (いけがみ・あきら)さん ジャーナリスト。1950年生まれ。慶応義塾大学経済学部卒業後、NHK入局。社会部記者として経験を積んだ後、報道局記者主幹に。94年4月から11年間「週刊こどもニュース」のお父さん役として、様々なニュースを解説して人気に。2005年3月NHKを退局、フリージャーナリストとして、テレビ、新聞、雑誌、書籍など幅広いメディアで活躍中。2012年4月より、東京工業大学大リベラルアーツセンター教授として東工大生に「教養」を教えます。主な著書に『伝える力』(PHPビジネス新書)、『知らないと恥をかく世界の大問題』(角川SSC新書)、『そうだったのか! 現代史』(集英社)など多数。 さて、特ダネ、新年からの連載と見てきましたが、元日の新聞にはもうひとつ、興味深い点があります。 それは、書籍や雑誌の出版社が各新聞に出す広告です。この広告によって、それぞれの出版社が、それぞ
今回は、日本を代表するファミリービジネスの一つ、創業93年のオタフクホールディングスのトップ、佐々木茂喜社長のインタビューをお届けします。佐々木社長は、グループの中核企業であるオタフクソースにおいて、2005年から社長を務めています。 同社は社員教育に定評があり、2013年には経済産業省から「おもてなし企業」に選定されました。また、本社に隣接する研修・見学施設「Wood Eggお好み焼館」におけるお好み焼店主教育、お好み焼文化普及のための一般財団法人設立など社会貢献にも力を入れています。 * * * 大澤:社長に就任されてから10年になりますが、これまで社長として心がけてきたのはどんなことでしょう。 佐々木茂喜社長(以下、佐々木):就任以前からお付き合いのあった伊那食品工業の塚越寛社長のおっしゃる「いい会社」を作ることを目指してきました。「いい会社」とは社員、取引先、顧客、地域等す
業績低迷にあえぐイオンが、商品政策の中核である同社のPB(プライベートブランド)「トップバリュ」の開発体制を180度転換することが、本誌の取材で明らかになった。 まず、現在6000品目を超えているアイテム数を大幅に削減する。その規模は既存アイテムの4割弱に達する見込みだ。 トップバリュはイオンの看板商品として、これまでグループが総力を挙げて積極的に販売してきた。2014年度には売上高は約7800億円に達している。だが、「安さ」の訴求に偏った商品展開をしてきた結果、ブランドイメージが悪化し、売り場の魅力を損なう一因となっていた。こうした状況に、抜本的なメスを入れる。 イオンは、既存のカテゴリーでトップシェアのNB(ナショナルブランド)商品をベンチマーク(比較対象)にして、トップバリュを開発してきた。カテゴリートップのNB商品に近い品質の商品を、より安く提供することが狙いだ。こうした“NBベン
任天堂とディー・エヌ・エー(DeNA)──。反目し合うライバルと見られてきた2社が突然に発表した業務・資本提携。その裏にあるとみられる両社の思惑は何か。そして提携の将来性は。 ソニーのOBで、国内外のエレクトロニクス企業の経営に詳しい長内厚・早稲田大学ビジネススクール准教授(専門は技術経営・経営戦略論)が分析する。 3月17日に発表された任天堂とDeNAの業務・資本提携──。このニュースを驚きをもって受け止めた人が多いだろう。一方で、家庭用ゲーム機の「Wii U」などのゲーム専用ハードウエアビジネスが不調な任天堂と、ウェブベースのソーシャルゲームビジネスからの脱却に遅れていたDeNAが、何らかの次の一手を打つ必要に迫られていたことは、予想の範疇であったかもしれない。 こうした状況を踏まえて、「弱者連合」と評する向きもあるが、筆者はそうした意見には同調しない。むしろ、熟考の上に考えられた戦略
世界の子どもにワクチンを届ける目的でペットボトルのキャップを集めている団体があるのだそうだ。名前を「エコキャップ推進協会」という。で、その横浜市に本拠を置くNPO法人が、キャップの売却益を、2013年以降、ワクチンとの交換でなく、別の使途に充てていたことが発覚して、ちょっとした騒ぎになっている。 寄付目的で集めていた善意(あるいは労力)の結晶を、掲げていた看板とは違う目的のために流用していたわけだから、これは「裏切り」と言えば「裏切り」ではある。 大勢の人の小さな善意が裏切られたわけだから、怒る人がいるのは当然だ。 が、最初に個人的な見解を述べておくと、私は、大勢の人々の小さな善意や、それを眺めている人間の憤りには興味がない。 どうでも良いと思っている。 ニュースを知って、私が興味を持ったのは、「そもそもどうしてペットボトルのキャップなんかを集めようとしたのか」という点についてだ。 だって
戦略転換、変質、苦境打開――。 任天堂が携帯端末向けゲーム大手、ディー・エヌ・エー(DeNA)と業務・資本提携し、スマートフォン(スマホ)向けゲーム開発に乗り出すと発表すると、メディアや市場関係者は一様に「ようやく高収益市場に目を向けた」と評価した。1万4000円近辺だった株価は発表の翌日から急騰。4月に入ってからもじわりと上がっており、2万円をうかがう推移となっている。 だがその評価には、いくつかの「誤解」も散見される。ゲーム専用機のビジネスが長期で低迷する中の、新たな一手であることに違いはない。が、その本質に目を向けずして、任天堂の将来を正当に評価することはできない。第1の誤解は「遅すぎた」「周回遅れ」という指摘だ。 もっと早くにスマホ参入を決断していれば、収益は早期に改善していたはずだ――。 これまで何年も任天堂のスマホ参入を待たされた思いでいる市場関係者のあいだには、そうした煮え切
仁藤:困窮状態にある10代の女の子を中心に支援活動をしています。中身としては大きく分けて4つあって、1つ目が夜間巡回と相談事業。夜の街を歩いて、ひとりでいる女の子とか、帰れずにいる少女たちと出会うような活動と、全国から寄せられる相談に対応します。 手法は様々で、直接会うこともあれば、LINEや電話を通してということもあります。やっぱり本人たちになじみのあるツールからの連絡は多いですね。去年1年間で90数人から相談があって、そのうちの3割ぐらいが地方の子でした。北は北海道から南は九州まで。週末に講演で全国を回っていますが、その機会を使ってその土地で相談者に会うようにしています。 一緒に食事することが支援に 仁藤:活動の2つ目が、食料面での支援です。これにはとても力を入れていて、一緒にご飯を作って食べたりするような場所や時間を持つんです。本当に貧困状態の子は、今日食べる物がないとか、誰かと食卓
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