ブックマーク / magazine-k.jp (3)

  • 求められる「マンガ」、排除される「マンガ」

    去る2015年1月25日に国際政策大学院大学でおこなわれた文化庁主催のシンポジウム『震災復興・地域振興・公共サービスから考える 集積された「マンガ知」の使い方』にディレクター補佐として参加させていただいた。 ここではこのイベントを通して考えたことを少し書かせてもらいたいと思う。 相次ぐマンガ・アーカイブ施設の開設 このシンポジウムは2014年に学習院大学と文化庁の共催でおこなわれた連続シンポジウム「マンガのアルケオロジー 視覚的な物語文化の系譜」、「マンガのアルケオロジー2 マンガ研究とアーカイブ」)からの流れで企画されたもので、企画の根底にはこの連続シンポジウムの2回目で主題とされていた「マンガのアーカイブ」をめぐる議論を引き継ぐ意図がある。 大衆文化であるマンガの収集・保存に関しては、劇画ブームといわれた1970年代末に貸業を営んでいた内記稔夫氏が自身のコレクションをもとにした「現代

  • 電子コミックの未来はどこに? « マガジン航[kɔː]

    今年は6月に講談社の月刊マンガ誌「少年ライバル」、秋田書店の老舗青年コミック誌「プレイコミック」が休刊。9月には小学館の月刊マンガ誌「IKKI」、集英社の同じく「ジャンプ改」と大手出版社のマンガ誌で休刊が相次いでいる。いずれも販売部数的には苦戦してきたが、個性的な作品を数多く連載し、それらの単行の売上で雑誌の赤字をカバーしてきた雑誌だ。単行が雑誌の赤字をカバーしきれなくなった、とすれば、マンガ不況を象徴するような事態である。 2014年は紙から電子への転換点 紙のマンガ出版が苦しんでいる一方で、勢いがあるのが電子コミックだ。 2014年8月、NHN PlayArtが運営するスマートフォン向け無料コミック配信サービス「comico」の人気作品『ReLIFE』(作画・宵待草)の単行がアース・スター エンタテイメントから発売され、たちまち10万部を超えて話題になった。電子コミックといえば、

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  • 第10回 なぜ人は書庫を作ってまで本を持ちたがるのか

    前回は電子化という方法で蔵書問題を解決したケースをみてきた。 武田徹さんと大野更紗さん。二人に共通しているのは、電子よりも紙のの方が読みやすいという考えだ。大量に電子化してしまったことを武田さんは後悔していた。日常的に電子化をくり返し、電子化したを後もちゃんと読むと言った大野さんにしても「リーダビリティは紙が上」「日語のは紙で手に入れたい」と言ったことを話していた。 全ての蔵書を電子化してしまうのは味気ないと僕も思う。iPadなどのタブレットの出現、読みやすさを劇的に良くするアプリの開発という二点によって、「電子化された書棚」というものの活用が可能になってきた。だけれども、それは、武田さんのような尖った人の新しいことへの挑戦か、場所がないけどをたくさん所有したいという矛盾を解決するための打開策として実践するか、どちらかでしかやる価値がないのではないだろうか。 物体としてのを増

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