幼馴染からの告白、それは何と吸血鬼になってしまったというものだった。 助けを求める彼女のために奮闘するも、ヒトと怪物、二つのはざまで揺れ動く少女は――。 そんな紹介文からページを開くと、1ページ目に少女のこんな姿を見せられる。 普通ではない。 少女の常軌を逸した姿に、一瞬で作品に引き込まれた。 紹介文の通り、この物語は吸血鬼になった幼なじみの少女と、少年の物語だ。 この漫画で魅せられるのは、少女の表情だ。 まずは泣き顔。 雨の中、他に頼るあてもなく少年の部屋を尋ねた時の彼女は、雨の中でもそれが「涙」だと分かるほど、大粒の涙を流していた。 次に求める顔。 冒頭のシーンもそうだが、彼女は吸血鬼ということもあって血を求めている。 本能を抑えようとしつつも、抑えきれない欲望が顔を出す。ゾクッとするような、ある種の官能さを感じさせるものがある。 そして、「人ではない何か」の顔に、僕らは息を飲む。 一