(これまでのあらすじ) 遊牧民族月の民の翁が竹林で拾った赤子は、美しい少女へ成長します。「月の巫女」竹姫と乳兄弟である羽は、逃げた駱駝を追って分け入った夜のバダインジャラン砂漠で、ある約束をします。砂漠で発生した大砂嵐「ハブブ」に襲われた二人は意識を失いますが、大伴に助けられます。宿営地で目を覚ました羽は竹姫の無事を確認しますが、なんと、竹姫は大事な約束を完全に忘れているのです。淋しさと怒りで羽は竹姫に傷つける言葉を投げつけて走り去りました。その羽と行き会った大伴は、話をするために彼をゴビへ誘い、そこで「羽磋」という名を贈って成人を認めると共に、大事な話をし始めるのでした。 ※これまでの物語は、下記リンク先でまとめて読むことが出来ます。 月の砂漠のかぐや姫これまでの物語 登場人物紹介 【竹姫】(たけひめ) 月の巫女とも呼ばれる少女。赤子の時に翁に竹林で拾われた。羽磋に「輝夜」の名を贈られる