企業がポストコロナを見据え採用を活発化させる中、採りたい学生に他社との接触を断つよう迫る「オワハラ」(就活終われハラスメント)が深刻になっている。学生を守るため対策に乗り出す大学も出てきた。オワハラは職業選択の自由を妨げるとして、政府は10日、経団連と日本商工会議所に防止徹底を要請した。 オワハラは、内定や内々定を出したり、選考が進んだりした学生を囲い込むため、企業の採用担当者らが就職活動の終了を学生に迫る行為だ。他企業の選考や内定の辞退を強いる▽労働契約を結ぶ「内定」前に書面で入社意思を確認する「内定承諾書」を書かせる▽内定者研修や懇親会を開いて学生を事実上拘束する――などで、就活生に心理的な負担を与えるケースがある。 新卒採用制度に詳しい千葉商科大の常見陽平准教授によると、内定や内々定の辞退は法的にも可能。ただ、就職先を見極めたい学生に対し、企業は早期に新年度の陣容を固めたいなどの事情