文明の始まりについて考古学界に一石を投じたギョベックリ・テペの円形神殿跡。 (Photograph by Vincent Musi, National Geographic Creative) 世界最古の宗教施設とされるトルコのギョベックリ・テペ遺跡で、遺跡を広く知ってもらい、保護しようという新たなプロジェクトが立ち上がろうとしている。2016年の世界経済フォーラムにおいて、トルコの複合企業ドギュス社は米ナショナル ジオグラフィック協会と提携し、今後20年にわたり1500万ドルを新たなプロジェクトに提供すると発表した。シリアの混乱を受けて減少した観光客を取り戻す呼び水となるだろうか。 発掘が始まった1995年からというもの、トルコの南東部に位置するギョベックリ・テペ遺跡は、文明の起源について考古学界の考え方を一変させてしまった。精巧な模様が彫られた巨石や独特のT字形をした石柱のある円形の建
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