タグ

ブックマーク / allreviews.jp (4)

  • 『0』(集英社) - 著者:川崎 徹 - 高橋 源一郎による書評 | 好きな書評家、読ませる書評。ALL REVIEWS

    著者:川崎 徹出版社:集英社装丁:単行(224ページ)発売日:1998-02-26 ISBN-10:4087752348 ISBN-13:978-4087752342 内容紹介: 私はいないが、いる。私がいなくなったことによって発生した私である…平凡なサラリーマンが、ゼロ=死・無となった時の奇妙な存在感を伝える表題作等3編。笑える! 100%純粋思考小説登場。 世紀末の傑作、川崎徹の『0』を心して読めこういうコラムを連載していると、まだ単行になる前の作品をゲラの段階で読むことができる場合がある。だが、とりあえずみなさんの手に入らないのことを書くのは失礼だから、いくら面白くてもそういうは取り上げないようにしてきた。しかし、今回は特例である。いくらわたしでも、これほどのものを読ませられたら、黙っていられるわけがないじゃありませんか。 問題の物件は川崎徹さんの中編小説集『0(ゼロ)』(集

    『0』(集英社) - 著者:川崎 徹 - 高橋 源一郎による書評 | 好きな書評家、読ませる書評。ALL REVIEWS
    taon
    taon 2024/01/08
  • 『ある明治人の記録 改版 - 会津人柴五郎の遺書』(中央公論新社) - 著者:石光 真人 - 中野 翠による書評 | 好きな書評家、読ませる書評。ALL REVIEWS

    明治維新に際し、朝敵の汚名を着せられた会津藩。降伏後、藩士は下北半島の辺地に移封され、寒さと飢えの生活を強いられた。明治三十三年の義和団事件で、その沈着な行動により世界の賞讃を得… 明治維新に際し、朝敵の汚名を着せられた会津藩。降伏後、藩士は下北半島の辺地に移封され、寒さと飢えの生活を強いられた。明治三十三年の義和団事件で、その沈着な行動により世界の賞讃を得た柴五郎は、会津藩士の子であり、会津落城に自刃した祖母、母、姉妹を偲びながら、維新の裏面史ともいうべき苦難の少年時代の思い出を遺した。『城下の人』で知られる編著者が、その記録を整理編集し、人とその時代を概観する。 この連載では、できるだけ小説作品に限定して書くつもりでいたのだが……このニカ月あまりは奇怪な宗教集団のことで頭がいっぱいになってしまって、なかなか小説=フィクションものを読む気分になれなかった。現実に起こっていることのほうが濃

    『ある明治人の記録 改版 - 会津人柴五郎の遺書』(中央公論新社) - 著者:石光 真人 - 中野 翠による書評 | 好きな書評家、読ませる書評。ALL REVIEWS
    taon
    taon 2023/11/18
  • 『火山の下』(白水社) - 著者:マルカム・ラウリー 翻訳:監訳:斎藤 兆史,渡辺 暁,山崎 暁子 - 豊崎 由美による書評 | 好きな書評家、読ませる書評。ALL REVIEWS

    (書物復権)《二十世紀文学の到達点》 ポポカテペトルとイスタクシワトル。二つの火山を臨むメキシコ、クワウナワクの町で、元英国領事ジェフリー・ファーミンは、最愛のイヴォンヌに捨て… (書物復権)《二十世紀文学の到達点》 ポポカテペトルとイスタクシワトル。二つの火山を臨むメキシコ、クワウナワクの町で、元英国領事ジェフリー・ファーミンは、最愛のイヴォンヌに捨てられ、酒浸りの日々を送っている。1938年11月の朝、彼のもとに突然イヴォンヌが舞い戻る。ぎこちなく再会した二人は、領事の腹違いの弟ヒューを伴って闘牛見物に出かけるが、領事は心の底でを許すことができず、ますます酒に溺れていく。彼を現実に引き戻そうとするイヴォンヌとヒューにもなすすべはなく、二人の救いの手を拒絶する領事は、ドン・キホーテさながらに、破滅へと向かって衝動的に突き進んでいく。 ナチスの台頭やスペイン内戦など不穏な世界情勢を背

    『火山の下』(白水社) - 著者:マルカム・ラウリー 翻訳:監訳:斎藤 兆史,渡辺 暁,山崎 暁子 - 豊崎 由美による書評 | 好きな書評家、読ませる書評。ALL REVIEWS
    taon
    taon 2023/06/08
  • 『脳科学者の母が、認知症になる: 記憶を失うと、その人は“その人"でなくなるのか?』(河出書房新社) - 著者:恩蔵絢子 - 養老 孟司による書評 | 好きな書評家、読ませる書評。ALL REVIEWS

    著者:恩蔵絢子出版社:河出書房新社装丁:単行(224ページ)発売日:2018-10-17 ISBN-10:4309027350 ISBN-13:978-4309027357 知識携え正面から向き合う八十歳を過ぎて、アルツハイマー病のなんか、読みたくない。でもあるものは仕方がないし、いずれは我が身かもしれないしなあ。 自分が認知症になるのがイヤなのではない。そんなことは言ってもしょうがない。でも周囲が困るだろうなあと思う。そう思っても手の打ちようがない。死ぬのもそうだが、私が死んだところで私自身の知ったことではない。あんがい気づかない人が多いと思うが、病気も同じである。人は痛い、つらいと大騒動、他を考える余裕がない。でも家族は大変である。その意味では、死も病いも、かならずしも人のものではない。 表題の通り、ごく素直なである。脳科学を研究している娘が、母親が認知症になったらどうするか

    『脳科学者の母が、認知症になる: 記憶を失うと、その人は“その人"でなくなるのか?』(河出書房新社) - 著者:恩蔵絢子 - 養老 孟司による書評 | 好きな書評家、読ませる書評。ALL REVIEWS
  • 1