本記事は、和田秀樹氏の著書『老人入門 - いまさら聞けない必須知識20講 -』(ワニブックス)の中から一部を抜粋・編集しています。 頭を使う人のほうが元気で長生きする 長寿の専門医はいない 去年(2021年)、ノーベル物理学賞を受賞した眞鍋淑郎さんは90歳での受賞でした。 テレビに流れた受賞のインタビューを観てもまだまだお元気で若々しい印象があります。 それで気がついたのですが、私の印象として学者や作家のような創造的な頭の使い方をしている人が案外、皆さん長生きしているということです。たとえば聖路加国際病院の名誉院長を最後まで務めた医師の日野原重明先生は105歳で亡くなる直前まで仕事を続けていました。 作家の佐藤愛子さんは『九十歳。何がめでたい』を書いたあと、『九十八歳。戦いやまず日は暮れず』を上梓(じょうし)したように100歳間近でいまだに執筆を続けています。瀬戸内寂聴さんも99歳で亡くな