秋山が短編集をリリースするのは、1975年の「涙をこらえろ」以来、実に35年ぶり。「30年」「ザーメン」「赤い海」「糞虫忍法帖」「ありふれた旋律」「羽根がはえた漫画少年」「慙愧」「ドストエフスキーの犬」の8作品が収録され、「赤い海」を除く7作品は今回初めて単行本に収められた。 巻末には秋山が各作品を解説するインタビューが掲載されているが、初出誌をめくっては「ここに載ってるマンガの……どこが大人なの。精神的に程度の低いヤツらが背伸びして描いてるだけです」「こんな雑誌出したって売れるわけねえよなぁ」と解説そっちのけで言いたい放題。問題作ぞろいの短編集の怪しさを一層引き立てる内容となっている。 なお青林工藝舎によると、近日、知られざる傑作「アマゾンくん」と、「海人ゴンズイ」の系譜に連なるトラウマ作「ドブゲロサマ」をまとめた「アマゾンくん・ドブゲロサマ」を配本予定。短編集第2弾の刊行準備も進めてい