はじめに このポストでは、端末(VT互換端末)でおこる諸問題の診断、追跡を可能にするツール、Trachetの使い方をざっと説明してみようと思います。 じつのところ今回は第一・第二端末特性応答(DA1/DA2)の話を書こうとしていたのですが、やはり一般的にはあまり実体が知覚されていないものの話になってくるあたりからもうピンとこないどころか雲を掴むような印象になりがちで、つまり筆力の限界を感じざるを得なかったので、先にこれを紹介しておけばクエリ・応答シーケンスの話題をいくらか具体的なものとして感じてもらうことが可能なのではないか、と考えたのが、この話を書くきっかけです。 Trachetの概要 Trachetは特に、キーボードやマウス入力周りの不具合、描画周りがおかしくなる現象など、入出力を追跡・監視して対応する必要がある諸問題に対して、アプリケーションと端末の間の具体的な会話を見える化し、原因