13年連続で自殺者が3万人を超える異常な世の中。内閣府の自殺対策会議で内閣府参与らが「今年5月に自殺が急増した原因は女性タレントの自殺と関連報道の影響」と報告した。「マスコミのせい」ともとれる指摘だが、自殺報道がどのように影響するのか、専門家に聞いた。 【報道後は自殺増える?】 今年初めからの自殺者数は1日平均82人だったが、タレントの上原美優さんが自殺した翌日5月13日から1週間は1日平均124人に増加。増加分の半数以上を20~30代が占め、女性の伸び率が高かったという。 日本精神神経学会理事で池上クリニック(川崎市)院長の池上秀明医師は「自殺の報道などに反応して模倣した自殺行動が生じることは、専門家の間では以前から認識されている」とこう話す。 「1940年代から60年代にかけて、米国でニューヨーク・タイムズの第1面に自殺記事が掲載された時と、掲載されない時で、その後の自殺者数の比較を調