世界的ベストセラー「ハリー・ポッター」シリーズの邦訳を手掛けた翻訳家、松岡祐子さん(62)が東京国税局の税務調査を受け、平成16年までの3年間に約35億円の申告漏れを指摘されていたことが26日分かった。 松岡さんはスイスに居住しているとして、日本での確定申告をしていなかったが、国税局から実質的に国内居住者と認定された。追徴税額は過少申告加算税を含め約7億円に上るという。 松岡さんは課税処分を不服として異議を申し立て、スイス居住を認めてもらうために日本とスイスの両国間の相互協議を申し立てたとみられる。 関係者によると、松岡さんは、ハリーポッターシリーズを邦訳し日本で出版する権利を持つ出版社「静山社」(東京都新宿区)の社長で、同社から翻訳料を得ている。松岡さんは13年に東京都内からスイスに移住したため、同社が「国内居住者ではない」として、翻訳料の20%を源泉徴収して納税していた。 しかし、国税