こんにちは、江端智一です。 前回「著作権侵害の同人誌でも、コミケ会場なら許される? マンガ家の太鼓判『黙認ライセンス』」では、赤松健先生の提唱された「黙認ライセンス」(CVライセンス)の概要についてご説明致しました。 「二次創作同人誌の作者による、コミケ当日だけの販売を許す」ことを、既存のライセンスで実現することは難しいため、赤松先生は、「自分の作品のキャラクターの無制限の使用を許諾しない。だが、コミケでの販売に関しては『見て見ないふり』をする」という新しい概念―― 「黙認」を案出されました。 ●まったく新しい概念「黙認」とは 「黙認」、すなわち「見て見ないふり」というのは、こういうことです。 ・私(赤松先生)は、コミケによる、私の著作物に関する著作権違反が存在していることを「知っている」 ・しかし、コミケ開催中の同人誌の販売については、私(赤松先生)は「騒ぎ立てるつもりはない」。 つまり