健康作りや高齢者支援の場として、お寺が注目を集めている。古くから「よろず人生相談」の窓口となってきた寺院だが、最近では若者を中心に宗教離れが進み、檀家(だんか)も減少。気軽に寺に立ち寄ることは少なくなってきている。「生きている間に寺に親しんでもらいたい」という取り組みは「お寺離れ」を食い止められるか。(道丸摩耶) ◆友引の日だけ 今月3日、東京都新宿区の「長善寺」(通称・笹寺)のホールに、60代の女性を中心に男女約20人が集まった。この日開かれたのは、元バレーボール日本代表の三屋裕子さんらが指導する「健康寺子屋」(3カ月1万2千円)だ。ストレッチを中心に約2時間体を動かし、汗をかく。 以前から「医療費が増え続ける中、認知症や寝たきりを防ぐ健康作りを地域で行いたいと考えていた」という三屋さんだが、民間施設は費用が高く、公共施設はどこも順番待ちだった。そんなとき思い浮かんだのがお寺だった。 幼