買い物をする際、現金を使わずに電子マネーやクレジットカードで支払う「キャッシュレス決済」が全国各地で広がりを見せている。近い将来、消費者が現金や財布を持たなくなる時代がやってくるかもしれない。 ●現金×、レジなし 店先の看板には「×現金 ◎クレジットカード ◎電子マネー」の文字。外食大手のロイヤルホールディングス(HD)が2017年11月にオープンした「ギャザリングテーブルパントリー」(東京都中央区)は、現金の支払いを一切受け付けない飲食店だ。客は備え付けのタブレット端末でメニューを注文し、会計時には従業員をテーブルに呼び出し、スマートフォンの決済用アプリや交通系ICカード、クレジットカードを専用の端末で読み取ってもらい、精算する。現金を取り扱わないため、店内にレジはない。 「現金を取り出す必要がないので精算がスムーズ」と評価するのは、交通系ICカードで会計を済ませた都内の男性会社員(31