大好きな大好きなバンドの曲なのに、CDもちゃんと手元にあるのに、一度も聴いたことのない曲が数曲あった。 あまりにも嬉しいことがあったとき、あまりにも疲れてしまったとき、日常の、本当にふとしたとき、そんなときに少しずつ聴くことにしてきた。 まるで大切にしまっておいた宝箱から取り出すようにして、1曲ずつ1曲ずつ聴いていた。 馬鹿みたいな理屈だけれど、その大好きな大好きなバンド、ELLEGARDENが歩みを止めていた以上、宝箱にしまいこんでいる曲たちを聴き終えるまでの期間はまだ、わたしだけにとっての「ELLEGARDENの新曲」に出会える日々だった。 彼らに会えずじまいで迎えてしまった10年の間で何度か開け閉めした宝箱には、あとほんの少しだけの「新曲」が残っていた。 だけれど、宝箱の底が見える前に彼らが戻ってきた。 2018年5月10日、その日、わたしのツイッターアカウントは 「自販機って183