この記事の写真をすべて見る アメリカではすでに問題となっている、大学の授業料高騰。日本の大学も危機的状況にあると、現役のアメリカ大学教授であり、竹内洋・関西大学名誉教授との共著『アメリカの大学の裏側』(朝日新書)を出版したアキ・ロバーツさんは警鐘を鳴らす。授業料値上げが引き起こす問題とは? ロバーツさんにご寄稿いただいた。 * * * 先日、日本のテレビ局の取材スタッフがアメリカに住む私のところにやってきた。12月5日放送の『緊急! 池上彰と考えるニュース総決算! 2018ニッポンが“危ない”』(TBS系)で日本の未来にかかわる危機的状況をいくつか取り上げるようで、高等教育がそのひとつだという。 特に大学の授業料の値上げが近い将来起こることが懸念されているという。日本の大学のモデルとなってきたアメリカの大学での授業料の高騰とその弊害について質問を受けた。昨年刊行した拙著『アメリカの大学