様々な「卒業」の瞬間を描いた『卒業するわたしたち』を刊行したばかりの加藤さんに、オリオン書房所沢店の高橋美里さんと、SHIBUYA TSUTAYAの竹山涼子さんが、執筆の舞台裏を訊きました。 モチーフとして川が好き きらら……本誌の人気連載だった『卒業するわたしたち』は、「卒業」をテーマに短歌と短編で構成された作品集ですが、「卒業」を題材に選ばれた発端はなんだったのでしょうか? 加藤……ほかの版元の編集者さんから、「卒業」をテーマにした連作短編執筆のご依頼がありました。学校物の小説を書くのが好きでしたし、以前から「卒業」は幅広い言葉だなあと、その奥の深さに面白さを感じていたので、挑戦することにしました。 竹山……短編の冒頭にまず短歌が詠まれていて、その後に小説が続く構成になっています。小説を読んでから最初の短歌に戻り、また短編のタイトルを味わうと、より深く感じ入るところがありました。 加藤