2020年3月下旬、ニューヨーク市に住む正統派ユダヤ教徒の友人から、行われたばかりの彼女の親戚の結婚式の写真が送られてきた。これだけ新型コロナウイルスの感染が拡大しているなかで大勢が集まり、マスクをしている人はいなかった。 式は野外で行われ、すぐそばにパトカーが止まっている。 「早くしろ、早く終えろ、って始終、警官が叫び続けていたわ」と友人が電話で言った。 例年のユダヤ教「過越しの祭り」の前に、この時期に食べてはいけないイースト入りのパンを超正統派ユダヤ教徒が燃やす。しかし、今年(4月8日-16日)は家から出なかった人たちが多かった(ニューヨーク市ブルックリンで、筆者撮影) 人影が消えた、はずだった ウイルス感染拡大を抑えるために、米国では相手との距離を6フィート(約1. 8メートル)取るべきだとされている。ニューヨーク州のアンドリュー・クオモ知事は2020年4月6日、それに違反した場合、