フィンランドのスウェーデン語 フィンランドは,フィンランド語とスウェーデン語の2つを国語とする国である。フィンランド語は多数派の言語で,スウェーデン語を話すのは今日少数派である。フィンランドのスウェーデン語は,EU加盟国の多数派の言語が,その隣国のEU加盟国では少数言語となっているという点で,アルザスのドイツ語やドイツのデンマーク語とよくにた状況におかれている。 フィンランドのスウェーデン語系住民のほとんどは,紀元1000年から1250年ころ,フィンランド西部と南部の海岸地方・島嶼部に住み着いた農民・漁民たちの末裔である。1809年,それまでスウェーデン領だったフィンランドは,自治大公国としてロシア帝国の領土に組み込まれた。1917年,ロシア帝国崩壊直後の混乱の中で,フィンランドは独立を宣言した。 650年間にわたりスウェーデンに帰属していたフィンランドでは,19世紀にはいっても,スウェー