「「「 むかしむかし、あるところに ひとりの 王様が おりました。 その王様はオシャレが好きで、ことあるごとに仕立て屋をよんでは、新しい服を作り、そしてパレードを開いて国民の前に、新しい服をみせてあるいていました。 皆は、無駄遣いだ、もっと他に先にすることがあるだろう、と言っておりましたが、しかし、それはその国の豊かさと、自由の象徴でした。 そうです、実際にその国はとても豊かでした。そして、それゆえ、とても自由な国でした。 だから、周りの国からいつも狙われていました。 ある日、北の国境から隣の国が攻めてきて、あっという間に王様の城まで攻め込まれてしまいました。王様の国は、負けました。 しかし、王様は王様のままでした。隣の国は、王様を王様としたままで、意のままにその国を操ろうとしたのです。いわゆる傀儡国家というやつです。 王様は、王様のままでした。しかし、箸の上げ下げから朝晩の寝る時間まで、