キリヤマ太一はもういない。 もう2度と会えないし、あのエロ素晴らしい絵が増えることもない。 コミケ会場へ行っても、新刊が出ていることもない。 一緒にエロゲーを作ることもない。 なんてこった。 彼は私よりも若かったのに。 彼が私より若いことを知った時『今まで自分は何をしていたんだろう……無だ!』と絶望的な気分になったというのに。その彼の方がこの世から消えて、私はまだここにいる。不条理である。 三ツ矢新がこの世からいなくなったと報された時も信じられなかった。なにを言われてるのか判らなかった。彼もまた私よりも若かったから。それなのに、キリヤマ太一までとは! みんな早すぎるよ。 最初に組んだのは『輪恥』という小規模なゲームだった。なにを描いてもらってもうまかった。特におっさんがうまかった! それなのに私より若いんだよ! 絵を見る度に、なにやってんだよ私はって思った。あの頃、彼はグラフィッカーだけや