8月放送のエンデ「モモ」のシリーズで、2011年にスタートした「100分de名著」がついに100シリーズ目を迎えました。そこで、歴代もっとも長く司会を務めた伊集院光さんと同じく歴代もっとも長くプロデューサーを務めたAが、裏話を交えながら100シリーズを振り返り、外からでは見えにくかった、番組の魅力の源に迫る対談を企画しました。前後編でお送りします。ぜひご一読ください。(構成:仲藤里美) ※写真は、対談開始前の約1分間ほどの時間で撮影したもので、対談本編は、ソーシャルディスタンス、換気、消毒などに十分な配慮をして行いました。 現実が変わって、本のジャンルが変わってしまった 伊集院 今年の4月には、2018年6月にやったカミュの『ペスト』が再放送されましたが、あれも見返していてゾッとしました。もちろんコロナ禍との類似性に震えたわけですが、それよりも、最初の放送からたかだか2年で、この本の「読み