「華僑といえばお金儲けが上手」――世間ではそんなイメージがあると思います。私が知る華僑たちも、そのイメージを裏切りません。華僑の中にも経済的格差はありますが、「お金儲けは難しい」と言う人には出会ったことがありません。それは華僑しか知り得ない、もしくは華僑にしかできない商売のノウハウがあるからだろう。当初、私はそのように考えていました。ですが違ったのです。華僑がもつ最強のノウハウといえるものは「人間関係のコミュニケーションのうまさ」だったのです。 そもそもお金は人を介して流通するものですから、コミュニケーション上手な人が商売上手なのは当たり前の話です。世界中を見渡してみても、コミュニケーションが商売の基本になっていない国はどこにもありません。しかし、華僑のコミュニケーションのうまさは、欧米とも日本とも違い、実に独特なのです。 「でも、結局は華僑って中国人でしょ?」。このように、ニュースなどで