東日本大震災の津波で被害を受けた岩手、宮城、福島3県の沿岸部で、避難所からの救急搬送が少なくとも2816人に上ることが17日、各消防本部への取材で分かった。ストレスの多い避難所生活が続いていることも一因とみられる。こうした中、避難所での飲酒問題に関係者が頭を悩ませている。健康の悪化やけんかなどのトラブルを懸念し、禁止すべきだと指摘する専門家もいるが、避難所をまとめる自治体職員は「法的根拠もなく、絶対駄目とは言えない」と漏らす。 支援物資の中に 「ここでは食うか、寝るか、飲むしかない」。宮城県女川町の避難所で元漁師の50代男性は、バスで町に出た際に買った焼酎を、昼間から1人で飲むことがある。知人を失った悲しみを紛らすためでもあるという。 避難所を担当する町職員は、自暴自棄になりがちな男性に飲酒を控えるよう、医療チームとともに何度も伝えてきた。この避難所で心のケアを担当した医師は「難しい問題だ