山梨県韮崎市の市立小学校で、5年生の担任の40代男性教諭が道徳の授業中に、身代金目的誘拐の脅迫文に似せた文書を新聞を切り抜かせて児童に作らせていたことが30日、市教育委員会と学校への取材で分かった。 教諭は学校側の聞き取りに「共同作業の大切さ」を学ばせる狙いと説明したが、市教委は「不適切な教材」として、教諭に口頭で改善を指導した。 市教委などによると、授業があったのは27日。教諭が「担任の身柄を確保した。かえしてほしければ8千円もってこい。1秒でも遅れると命はないと思え」などと板書し、用意した新聞から1文字ずつ切り抜いて紙に張り付け、黒板と同じ文面をグループで完成させるよう児童に指示した。 教諭は作業の目的を「協力する楽しさや、友人の大切さを知ってもらうため」と話し「興味をひくためだが、良くない例文だった」と反省しているという。