・日本の農業は"風評被害"に負けない 原発事故の影響で苦境に立たされている農家への取材と風評被害問題の解決の考察。 被災地東北の農家の応援はしたい。だが本当に政府が安全とする放射線の基準値は正しいのか。こどもに食べさせてもまったく問題はないのか。誰が安全を保証してくれるのか。今は悩ましい気持ちで過ごしている消費者が多い。農家に対する信頼不足ではなく、政府の対応に対する信頼不足が原因だ。 放射線がまったく検出されない農作物でありながら、東北の産物だというだけで消費者に敬遠されてしまうとすれば、それは確かに風評被害である。3月22日 茨城県で「イチゴの取引価格が1パック20円に急落」したそうだが、出荷はできても市場での価格がとんでもなく低くなってしまうことも痛い。 この本に登場する農家たちは、 「安全・安心の根拠を作るため、あえて自分の畑を一度潰した」 「出荷先を市場ではなく、直取引にシフトす