前回、すき家で発生している連鎖的な一時閉店に、提供に手間と時間のかかる新メニュー「牛すき鍋定食」の追加が関係している可能性について触れた。では、なぜすき家は牛すき鍋を導入したのか整理しておこう。 鍋メニュー導入の先陣を切ったのは吉野家で、昨年12月5日に「牛すき鍋膳」として販売を開始している。その効果は大きく、吉野家の既存店売上高は前年比116%増となり、その後も好調に推移している。 これに追随したのがすき家で、2か月後の2月14日に「牛すき鍋定食」の販売を開始。なお、すき家の既存店売上高は11年9月からマイナスが続いていたが、2月は久しぶりにプラスとなった。一方、1社だけ2月の既存店売上高がマイナスだった松屋も3月に追随。ただし、取扱い店舗や販売時間は限定されているようである。 すき家、吉野家、松屋の昨年10月からの既存店売上高の推移は次の表の通り。こうしてながめてみると、吉野家に他の2