現在、沖縄において観光業に次ぐ産業の柱として大きな期待を担っているのがIT産業だ。2010年3月、沖縄県は、将来の沖縄のあるべき姿を描くとともに、その実現に向けた取り組みの方向性、県民や行政の役割などを明らかにする基本構想「沖縄21世紀ビジョン」を発表したが、この中でもITは雇用創出や地域ビジネス活性化などに向けた新たなリーディング産業として位置付けられている。 政府も沖縄のIT産業育成に積極的な姿勢を見せている。内閣府が策定した「沖縄振興特別措置法」によって、沖縄へのIT企業誘致に伴う資金援助や進出企業の課税免除など、情報通信産業の振興策が明確に打ち出されている。その結果、2011年1月までに216社のIT企業が沖縄に進出し、2万人以上の新規雇用を生み出している(図1)。 その中で、最も大きな割合を占める分野がコールセンター事業である。日本IBM、トランスコスモス、CSKなどの大手をはじ