「ボンタン」と呼ばれる変形の学生服を着た中学生に暴行を加え、服を奪ったとして、大阪の2つの不良グループが5月、強盗致傷容疑などで大阪府警に摘発された。昭和60年代ごろ、非行少年たちの間で繰り広げられたいわゆる「ボンタン狩り」。府南部ではいまだ、不良同士の力関係をはかる目的で行われているという。事件を受け、両グループは府警に誓約書を提出し解散を宣言した。平成のボンタン狩りは今後、終息に向かうのか。 ■LINEが発端 事の起こりは無料通話アプリ「LINE(ライン)」上のやり取りだった。大阪府富田林市内の中学校に転校してきた男子生徒(14)が、知人にこんなメッセージを送ったのだ。「富田林つぶす」 人づてにこの書き込みを知り、激怒したのが「○○一家」(◯◯は市内のある中学校名)を仕切る番長格の少年(15)だった。捜査関係者によると「10人程度の不良グループだが、同年代では市内でもっとも力がある」と