先日、中国で日中関係を研究する専門家と会食する機会を得て、彼らが真剣に今後の日中関係を心配していることを知った。 中国国内メディアではもっぱら日本批判を展開する彼らだが、私的な会食の場では、その見方は至って冷静であり、真剣に日中関係を見つめている。何よりも、彼らが日本国内の出来事について入念に情報を集め研究しており、日本の内情をほぼ完璧に理解していることに驚いた。 それに対して、日本人の中国研究者は中国に関するミクロの情報を集めるだけで、中国という国の全体像をマクロ的に描き切れていない。中には、感情論を助長する論者も少なくない。 日中の専門家に対しては、まず個人的な嗜好、すなわち、相手国が好きか嫌いかでこれからの日中関係を論じないように進言したい。重要なのは、グローバルな大局に立って論を展開することである。 いかなることも表と裏の両面がある。弁証法的な見方でバランスを取るべきである。さもな