今回の協業で基礎的な技術開発を担うのは、大阪大学大学院工学研究科の松崎典弥教授だ。 松崎教授の研究室では、2021年8月、和牛の培養細胞を3Dプリンターを使って組み合わせることで「ステーキ」を作り、大きな話題を呼んだ。 細胞を培養して肉を作り出す「培養肉」の研究は、「代替肉」の一つとして世界的に注目されている。 代替肉の業界では、現状では大豆などの植物をベースとした製品が大半。一方で、動物細胞を培養して肉そのものを作ろうとする動きもある。 2020年にはシンガポールで、世界初となる培養肉によるチキンナゲットの製造販売が許可された。開発したのはアメリカのスタートアップ企業「イート・ジャスト」だ。 国内では、スタートアップのインテグリカルチャーが2022年度中に培養フォアグラの市場投入を狙っている。2021年11月には、日揮HDも培養肉の技術開発を目的に新会社を設立した。 培養肉の開発では、ミ