1カ月間にわたって行われたワールドカップ(W杯)・南アフリカ大会は、残すところ決勝のみとなった。11日の夜、オランダとスペインが共に初優勝を懸けて激突する。守備的なチームが多かった今大会において、最終的には“オランイェ”(オレンジ=オランダ代表の愛称)と“ラ・ロハ”(赤=スペイン代表の愛称)という、華麗な攻撃サッカーを掲げる2カ国がファイナリストとなった。そして、両チームがいずれも、ヨハン・クライフと深いつながりがある点が興味深い。 スペイン代表はバルセロナの鏡のようなチームである。リオネル・メッシ(アルゼンチン代表)がいないかわりに、何人かのレアル・マドリーの選手(イケル・カシージャス、シャビ・アロンソ、セルヒオ・ラモス)、ビジャレアルのサイドバック、ジョアン・カプデビラを加えただけだ。ドイツとの準決勝では、実にバルセロナの選手が7人もスタメンに名を連ねていた(ダビド・ビジャは加入した