人気焼酎の「黒霧島」などで知られる霧島酒造が、宮崎県都城市の工場で「イモ発電」を行っている。原油価格や原発問題など、エネルギー面で弱点を抱える日本にとって朗報になるのか? 霧島酒造では契約農家が栽培した「黄金千貫」というサツマイモを4工場で毎日320トン使用して芋焼酎を作っている。搬入時の検品をすり抜けた不良イモが毎日10トン取り除かれ、さらに原料のイモと麹に使った米、水分を含む焼酎カスが一日に640トン生じる。ニーズに応えて大量の焼酎を全国に出荷する裏で、毎日640トンも処理が必要な“カス”が発生する。 この大量のカスがそのまま発電のエネルギー源となる。同社クリーンエネルギー部の鶴憲一氏によれば「不良イモは粉砕して焼酎カスに混ぜ、メタン発酵プラントに投入。微生物の力でメタンガスを発生させます。2014年に13億円をかけてガス発電装置を3台導入し、同年9月からメタンガスで発電した電気を九州