社会現象ともいえる勢いで浸透しているスマホアプリのゲーム。なかでも、GPS機能を使った「ポケモンGO」など、大の大人が道に立ち止まってスマホを操作する姿は、世論でも賛否両論を巻き起こした。そんな中、ひそかにコアなユーザー層を取り込み、根強い人気を誇っているのが「Ingress(イングレス)」だ。イングレス離婚なる言葉が生まれるほど、深刻なハマりっぷりのユーザーも生み出している。 「自分は節度を持ってゲームしているつもりだったんです。でも妻の怒りは収まらなかったです」と、まっすぐな表情で語るのは、松岡浩平さん(仮名・40歳)。 松岡さんは、2015年頃からイングレスにハマり始めた。「最初は英語版しかなかったので、ゲーム画面を開いていても“そこらへんの、課金ゲームアプリで遊んでいるやつと私は違う”っていう選民意識を感じていたんです」。そう語りだす彼の傍らに置いてあったスマホからは、イングレスの