最近Pythonでオーケストレーション層(BFF)のアプリケーションを書く機会がありました。 Python3.4からはasyncioが導入され、I/Oバウンドな処理はシングルスレッドでも効率的に捌けるようになったものの、依然としてCPUバウンドな処理はGILが存在することで、シングルプロセス下では並列処理が制限されます。 このことから言語特性として、CPUバウンドよりもI/Oバウンドな処理を複数捌くことに適していると見ることができます。言語選択の意思決定をする際に重要なファクターとなりますが、そのためにはGILの仕組みを改めて知る必要があると思い、調べてみました。 GIL(グローバルインタプリタロック)とは そもそもGILとは何のことでしょうか。 正式にはGlobal Interpreter Lock(グローバルインタプリタロック)といい、PythonやRuby等の言語に見られる排他ロック