ブックマーク / sociology.jugem.jp (3)

  • メディア批評系の卒論をどう指導するか | Theoretical Sociology

    来年度の卒論指導に向けて、今年度の反省や感想を簡単にまとめておこうと思う。今年感じたのは、 アニメやマンガなどを批評する卒論は難しそうだということである。なぜか流行歌の研究は比較的うまくいっているような気がするし、アニメや漫画ゲームなどにしても、必ず失敗することを運命づけられているというわけではないだろうが、これまでの卒論の例を見る限り、失敗率が高そうな気がする。印象論で言うと、失敗率が高い理由は3つ考えられる。 まず、深く考えず安易にメディア批評を選ぶ学生が多いこと。メディア現象は身近な社会現象だろうし、メディア批評の中には面白いものもある。学生がこういったテーマに魅力を感じるのはよく理解できるのだが、読んで面白いからといって自分が面白いものをかけるとは限らない。メディア批評の論文が『社会学評論』や『ソシオロジ』のような主要な社会学雑誌に載ることはまれだと思うが、それはメディア批評をオ

    メディア批評系の卒論をどう指導するか | Theoretical Sociology
  • 修士課程修了後10年のあいだに何をなすべきか:一つのロードマップ | Theoretical Sociology

    以前から、修士課程を修了した後にどのように研究を進めていくのがいいのか、いろいろと迷うことがあったので、今のところの私の考えをまとめておきたい。若い研究者が置かれている状況は、この20年ほどのあいだに大きく変化したため、自分の個人的な経験則や、私が上の世代から教えられてきた処世訓が必ずしも当てはまらない。それゆえ、迷うことも多いのだが、文章化することで私の考えをまとめておきたい。すでにこのブログに書いてきたことと重複している部分も多いと思うが、とにかく書きます。また、これは社会学、それも私の専門を想定した話なので、分野の違う場合はあてはまらないかもしれません。そういう場合は、適当に距離を置いて考えてください。 ピアレビュー付きの雑誌への投稿  修士課程が終わった後は、修士論文を発展させた論文を書き、ピアレビュー付きの雑誌に投稿するのがよい。ピアレビュー付きの雑誌とは、昨今多くの大学にある「

    修士課程修了後10年のあいだに何をなすべきか:一つのロードマップ | Theoretical Sociology
  • 阪大を去るにあたって: 社会学の危機と希望 | Theoretical Sociology

    明日から京大に異動になります。阪大には6年間、助/准教授として働きましたが、当に楽しい6年間でした。 最後に日の社会学に対する危惧を一つ述べておきます。日の社会学の特徴は、アカデミズムの軽視だと思います。すなわち、学会報告や学会誌を軽視しているということです。学会発表もせず、学会誌に論文を投稿もせず、それでも社会学者づらしてを出版したり、さまざまなメディアで発言することができるのが、日社会学の実情です。このようなことが起きるのは、学会報告や学会誌が、新人の登竜門として位置づけられており、その評価が低いからだと思われます。エライ先生はしか書きません。エライので査読を受ける必要もありません。こっそり紀要などに考えを公開することはありますが、人から評価されるのは恐ろしいので、学会誌には絶対投稿しません。出版社もが売れさえすればいいので、研究の水準や主張の真偽は気にしません。エライ先

    阪大を去るにあたって: 社会学の危機と希望 | Theoretical Sociology
  • 1