私が毎週ジョギングをするミュンヘンのニュンフェンブルク公園では、ときどき道端に岩の塊が並べられているのを見かける。市民が歩く道と、芝生を区切るためだ。岩の一部は緑色の苔で覆われ、風雨にさらされて表面がザラザラになっている。 しかしよく見ると、どの岩にも、古代ギリシャやローマの神殿建築に見られたような、無数の細い溝が刻まれている。自然の岩ではなく、人工物であることは明らかだ。道端に並んでいるどの岩にも、溝が刻まれていることを考えると、建物の一部だったのだろうか。
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