タイトル:東ベルリンから来た女 原題:Barbara ジャンル:映画 監督:クリスティアン・ベッツォルト 製作年:2012 製作国:ドイツ 劇中年:1980 要素:東ドイツ、ベルリン、医療、シュタージ、亡命 評価:★★★★☆ あらすじ:1980年、東ドイツ。田舎町の小児科病院に、ベルリンから一人の医師バルバラが左遷されてくる。周囲と打ち解けず、淡々と日々を過ごす彼女には、西ドイツの恋人との生活を望んで移住申請を行い、挫折した過去があった。 寸評:シュタージと戦う女の物語――とまとめてしまえば勇ましいが、田舎の美しい風景のなかで展開されるこの映画は、静かで慎ましい。主人公もシュタージの役人も、特別な人間ではない。大上段な政治の言葉の代わりに、バルバラと同僚アンドレたちは小児医療の舞台で、若い人々をいかに救うか、をめぐって葛藤し議論する。当然のことではあるが、恐るべき監視国家東ドイツにおいても