まず、あらすじを紹介しよう。 『キューティ・ブロンド』(2001年) 大学でファッション・マーケティング戦略を学び、社交クラブ「デルタ・ヌー」の会長を務めるブロンドヘアの美しい女性、エル・ウッズ(リース・ウィザースプーン)。政治家志望の恋人ワーナー(マシュー・デイヴィス)からのプロポーズを待ち望んでいたが、「ブロンドは議員の妻にふさわしくない」という理由でフラれてしまった。ワーナーがハーバード大学のロースクールに進学するというので、彼に認めてもらおうとエルも受験し見事合格するのだが……。 ──今回はドラマでも活躍中のリース・ウィザースプーンの出世作『キューティ・ブロンド』です。 高橋芳朗(以下、高橋):実は純然たるラブコメ映画とは言い難い作品ではあるんだけど、いまだに女の子のあいだで熱烈に支持されてるよね。2016年の公開15周年のときにはいくつかの海外女性誌で特集記事が組まれていたし、女