★★★★☆ 初日に見たのですが、劇場は高校生ぐらいと思しき若い子でいっぱい。コミカルなシーンではクスクスと笑い声、佳境に入ってからのシリアス展開ではスンスンと泣き声も聞こえてきて。映画が終わった時、横にいた二人組など興奮した面持ちで「ヤバいぐらい号泣したな(大意)」と口にしておりました。 まさか新海先生の映画が、このような大々的な没入エモ体験を巻き起こす日が来るとは……。思い出すのは前々作『星を追う子ども』のことで、あの時は劇場がどっちらけた空気に包まれる中、カップルの男性が「いや前作は良かったんだよ、本当だって!」と女性を必死になだめておりました。あのカップルは元気にしているでしょうか。麦わら帽子はどこにいったのでしょうか。余計な御世話ですね、はい。 その『星を追う子ども』の時点で(出来はともかくとして)ポエムからストーリー主導の劇映画路線に舵を切り、続く『言の葉の庭』という佳品をものに