旧制二高生が結成したキリスト教青年会の集合写真。前列中央が山内保、前列右端が吉野作造=1902年5月撮影(東北大史料館提供) 「姓が同じだから関係があるのでは」。ウイルス学の権威である老学者を突き動かしたのは、旧知の米国人研究者から届いたメールだった。同姓のその男は20世紀初頭、世界に先駆けてインフルエンザウイルスの存在を確認した一人とされるが、学界でも全く無名の存在となっていた。数少ない手がかりは、論文に残る署名「T・Yamanouchi」だ。 2010年の暮れ。東京大名誉教授の山内(やまのうち)一也さん(91)=東京都=のもとに、40年来の友人である米国のウイルス学者、フレデリック・マーフィーさんから電子メールが届いた。
五輪汚職事件を巡り、玩具会社「サン・アロー」の関係先の家宅捜索に入る東京地検特捜部の係官=東京都港区で19日、安達恒太郎撮影 東京オリンピック・パラリンピックを巡る汚職事件は19日、大会組織委員会元理事の高橋治之容疑者(78)の新たな逮捕に発展し、事件のルートは五つに拡大した。疑惑が次々と明るみに出る中、五輪開催の旗を振ってきた国や東京都が検証に乗り出す具体的な動きは見えてこない。事件拡大で日本での五輪のイメージダウンは避けられず、2030年の札幌冬季五輪の招致を危ぶむ声が強まっている。 「一義的にはJOC(日本オリンピック委員会)、都、組織委が対応すべき事案だ」。元理事の最初の逮捕から6日後の8月23日。国会で開かれた野党による関係省庁へのヒアリングで、スポーツ庁の担当者は国の責任を尋ねる質問に対し慎重な回答を繰り返した。
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