世界最悪のハッカー集団の暗号を破ったのは日本の国家公務員だった。2月、欧州刑事警察機構(ユーロポール)は、ハッカー集団「LockBit(ロックビット)」の身代金要求型コンピューターウイルス「ランサムウエア」に暗号化されてしまったファイルの復元ツールを発表。開発の糸口は警察庁のサイバー特別捜査部に所属する「技官」出身の男性捜査官による分析だった。サイバー犯罪対策で国際連携が進む中、海外当局も技術力に注目している。 「Japanese Police」。2月のユーロポール発表では、開発に貢献した機関として日本警察が挙げられた。ロックビットは「世界で最も有害」(英当局)と名指しされ、暗号解除の引き換えに金銭を要求し、応じないと情報を公開すると脅すのが手口だ。日本でも徳島県の病院などが被害に遭った。 共同通信の書面インタビューに応じたこの捜査官によると、ロックビットのランサムウエアを構築するプログラ