チベット仏教世界という一つの世界圏を提示した本書は、他の地域、世界圏を研究する学徒にとって重要な示唆を与える。つまり、イスラーム世界、東アジア世界という概念を無批判に使う学者たちに対して、ある世界圏がどのような要素や独自の論理によって成り立っているのかを示す必要がある。それを示す方法論の一つを提示した本書は、広く歴史や地域研究に従事する研究者、学徒に読まれるべきものである。 (2005/07/15)
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