首相靖国参拝 外交立て直しに全力を挙げよ (12月27日付・読売社説) ◆国立追悼施設を検討すべきだ “電撃参拝”である。なぜ、今なのか。どんな覚悟と準備をして参拝に踏み切ったのか。多くの疑問が拭えない。 安倍首相が政権発足1年を迎えた26日午前、就任後初めて靖国神社に参拝した。現職首相の参拝は、2006年8月15日の小泉首相以来だ。 安倍首相は、第1次政権の任期中に靖国神社に参拝できなかったことについて「痛恨の極み」と述べていた。その個人的な念願を果たしたことになる。 ◆気がかりな米の「失望」 首相は終戦記念日と靖国神社の春・秋季例大祭の際、真(ま)榊(さかき)や玉串料を奉納するにとどめてきた。 参拝すれば、靖国神社を日本の軍国主義のシンボルと見る中国、韓国との関係が一層悪化し、外交上、得策ではないと大局的に判断したからだろう。 米国も首相の参拝は中韓との緊張を高めると懸念していた。ケリ